2015年10月3日土曜日

地形(3)+フェーズ(2)=切土・盛土

切土と盛土の計算

フェーズを分けて地形を作成すると、直前のフェーズに作成された地形面との差分(切土・盛土)を計算することができます。ヘルプには次のように書かれています。

  • Revit では、1 つのフェーズのサーフェスと、その後のフェーズの別のサーフェス(前の方のサーフェス内に境界があるもの)を比較することで、値をレポートします。
  • たとえば、Revit ではフェーズ 1 で作成した地形面と、フェーズ 1 の地形面の境界内に含まれている、フェーズ 2 で作成した地形面とを比較できます。
さっぱりわからん!と思われる方も多いでしょうが、通訳しますと、
  1. まずフェーズを作成する。
  2. フェーズごとに地形を作成する。
  3. それぞれの地形の境界(外周)は同じにしましょう。
ということです。「整地」コマンドはこの一連の作業を行ってくれますが、「整地」コマンドを使わなくても、上記3か条を守れば、手動でも切土・盛土は計算できます。

フェーズの作成


ここでは、「平たんな土地を4区画に分けて穴を掘る」という想定で切土盛土を計算してみます。まず既存以外に4つのフェーズを作成します。
(1) [管理]-[フェーズ]
(2) [挿入]と[結合]を使って、以下のように複数のフェーズを作成。
フェーズを作成する

既存地形の作成


既存フェーズに平たんな地形を作成します。ここでは矩形の地形を、絶対高さ0に作成してみます。3Dビューを開き、ビューのプロパティ[フェーズ]を既存にします。
ビューのフェーズを「既存」に
これで、このビューで作成する要素は「既存」の要素になります。[マス&外構]の[地形面]で以下の図のような矩形の地形を作成します。
既存の地形

整地



次に、[マス&外構]-[整地]を選択します。すると次のダイアログボックスが現れます。
整地で現れるダイアログボックス
さっぱりわからん!・・・・・ここでも通訳が必要です。地形を構成する点群は
  • 周囲の点
  • 内部の点
に分けられます。周囲の点とは地形の境界(外周)を構成する点で、それ以外を内部の点といいます。この例では、周囲の点しかありませんが、地形(2)で作成したような複雑な地形は多くの内部の点が存在します。

これから、次のフェーズ(この場合は既存フェーズの次なのでフェーズ1)の地形を作成するので、既存フェーズの地形をコピーして変更を加えたい場合は上を、周囲(境界)の点だけをコピーしてまったく新しく始めたい場合は下を選択します。

これは、最初に掲げた3条件の3の項目(それぞれの地形の境界(外周)は同じにしましょう)を守るためです。

それでは上のオプションを選択し、既存の地形を選択します。すると・・・
警告が!!
なに!傾斜だど!誰が傾斜を付けるといった!わけわからんことをぬかすな!

お怒りはごもっともです。しかし、怒りを鎮めて冷静になりましょう。現在開いているビューのフェーズは最初で設定したように「既存」になっています。ですから、通訳しますと、

ご主人さま、整地コマンドで選択した地形の複製を「既存フェーズ」にコピーしようとしていますがよろしゅうございますか?このままでは同じフェーズに二つの同じ地形ができてしまいます。

と言っているわけです。なるほど、そうか。それはよろしくないな、というわけで、一旦[修正|地形面を編集]で×をクリックして編集を終わります。
そして、ビューのプロパティでフェーズを「フェーズ1」にします。
フェーズを変更
そして、改めて[整地]を同じ手順で繰り返します。今度は警告は表示されません。フェーズ1に既存と同じ地形がコピーされ編集画面になりまので、フェーズ1での地形を作成します。

フェーズ1での地形
フェーズ1の地形を選択して、プロパティを見てみると、次のように切土と盛土の量が表示されます。
切土盛土

集計表で表示する


以下のような地形を作成し、この切土盛土の集計表を作成してみます。
フェーズ1
フェーズ2
フェーズ3
フェーズ4
それぞれの地形に名前をつけておきます。地形を選択して、プロパティの「名前」に設定します。
地形に名前をつける

集計表の設定

[表示]-[集計表]で地形を選びます。
集計表の設定
フィールドとして「名前」「切土」「盛土」「正味切土/盛土」を選びます。
名前と切土、盛土、正味切土盛土をフィールドに選択
そして、集計表のフェーズフィルタを「なし」として、フェーズによるフィルタリングを除去します。
フェーズフィルタを「なし」
これで以下のような集計表が作成されます。
作成された集計表

この、表からわかるようにRevitの切土・盛土は直前のフェーズとの比較として計算されます。またヘルプには

Revit で計算される切土と盛土の容積は概算であり、一般的な精度は +/- 1%~ 2% です。


と、書かれています。

2 件のコメント:

  1. 高取様
    はじめまして。最近Revitを使い始めた建築設計事務所勤務のものです。
    いつもブログを参考にさせていただいております。
    このページについて質問させていただいてもよろしいでしょうか?
    今回の各フェーズで作成している地形は[マス・外構]タグ、[地形面]の[点を配置する]で合っていますでしょうか?
    また、道路舗装の作成でも土量計算をすることは可能でしょうか。
    土量計算ができる状態で、ほぼ垂直に近い形に地形を変更したいのですが良い方法はないでしょうか。
    不躾な質問ですが、お時間があればご教授お願いします。

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  2. 残念ながら舗装を置くだけでは土量の計算はできません。地形自体を編集して凹凸を付ける必要があります。地形はメッシュ要素で完全な垂直面はさくせいできませんが、10mmx5000mmといったほぼ垂直な法面であれば作成は可能です。

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